中城村護佐丸歴史資料図書館

平成28年5月30日(ごさまるの日)オープン!!
中城村の英雄「護佐丸」や世界遺産・中城城跡をはじめ、琉球史が学べる歴史資料図書館です。本ブログでは、当館の企画展やイベント情報、活動様子などを紹介します。
★休館日:毎週火曜日、毎月第3木曜日、祝日の翌平日(祝日振替休)
★開館時間:平日・祝日10:00~19:00 土・日10:00~17:00

< 2024年05月 >
S M T W T F S
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  
てぃーだイチオシ

館長ブログ「館話本題」

館話本題43 まぼろしの「琉球国旗」

題とは・・・護佐丸歴史資料図書館の館長が日々徒然をつぶやくブログコーナーです。図書館での日々、読んだ本のこと、中城村のことなどを語っています。そろそろ執筆を終わろうか・・・と度々呟いていますが、聞こえないフリをして毎週土曜日更新しています!


題 四三
まぼろしの「琉球国旗」


前回、『沖縄から琉球へ』について書いた際、その本の表紙カバーに「琉球国旗」の図案が使われていることに触れたら、「琉球国旗」とは何かという声が出た。

これは1950年に当時の沖縄民政府によって、琉球の「国旗」として制定されものである。
戦後初期の米軍統治下の沖縄で、「沖縄を象徴する旗をつくったらどうか」という米軍政府の高官の意向を受け、沖縄民政府(志喜屋孝信知事)が美術家協会にデザインを委嘱した。

横長の長方形の地を三等分し、上から青・白・赤の三色を配し、左上に白抜きの星をデザインしたものが出来上がり、沖縄民政府では関係部長会を開催し、これを「琉球の旗」とする旨を発表した。
しかし、住民がまったく関心を示さず、そのご使われることなく消えてしまったという。
まぼろしの「琉球国旗」(あるいは「沖縄旗」)といわれる所以である。(沖縄タイムス社『沖縄大百科事典』)


館話本題43 まぼろしの「琉球国旗」

▲琉球国旗の図(上記文章より再現したもの)



前回紹介した『沖縄から琉球へ』によると、「青は平和、白は自由、赤は熱誠明星は希望」を象徴したものとされる。


数年前、中部のとあるステーキ専門の店で食事をして帰ろうとすると、そこの店長とおぼしき人から「これもらいますか」といって、小さな袋に入ったピンバッジを差し出された。
「ありがとう」といって受け取り、なんだろうと思って袋を開けてみると説明書があり、「琉球国旗」と書いてある。
どういう経緯でつくったのか聞いていなので解らない。
単なる遊び心なのか、それとも何らかの思いでもあるのか……。

突然差し出されたので、そのときは深く考えることもなかったが、家に帰って気になったので資料を探すと、確かに沖縄民政府時代に制定したことが解る。
誰かが私的にデザインしたというものではなく、当時の正式な政府機関で検討され、発表されているものなのである。

改めてよくよく考えてみると、かつて我が沖縄は独立国であり、独自の外交を展開していた。
沖縄・琉球には、そのような「国旗」を思考する潜在的なDNAが歴史の奥深くに宿っているかも知れない。
生物多様性が問題にされるが、それと同じように地域や文化の多様性があって当然だし、何も否定すべきことではない。沖縄の個性・特性を大事にしたいと思う。

ブログ文責:村吉館長







ピースびっくり!コチラもチェックベーニコニコ
企画展「なつかしき友・先生・学び舎-写真にみる中城の学校のあゆみ-」
2月の企画棚
2月25日(日)ペイント教室のお知らせ


同じカテゴリー(館長ブログ「館話本題」)の記事
QRコード
QRCODE
アクセスカウンタ
読者登録
メールアドレスを入力して登録する事で、このブログの新着エントリーをメールでお届けいたします。解除は→こちら
現在の読者数 12人
プロフィール
中城村護佐丸歴史資料図書館
中城村護佐丸歴史資料図書館