館長ブログ「館話本題」
館話本題とは・・・護佐丸歴史資料図書館の館長が日々つれづれをつぶやくブログコーナーです。館長独自の目線で、図書館のこと、本のこと、その時の気分で色々語ります。毎週土曜日語っていますので、どうぞお付き合いください。
1年間で500冊!? ~小学生の読書量~
「活字離れ」がよく話題になる。
若者が新聞や書籍を読まなくなったことを憂い、社会的な課題として問題提起する意味合いを含めて語られることが多い。
例えば、文科省は次のようなことを指摘している。
「読書することは『考える力』『感じる力』『表す力』等を育てるとともに、豊かな情操をはぐくみ、すべての活動の基盤となる『価値・教養・感性等』を生涯を通じて涵養していく上でも、極めて重要である。」とし、「読み・調べることの意義は、増すことはあっても決して減ることはない。」としている。
読書の意義はまさにその通りだと思うし、「活字離れ」が読書量の減少と同義であれば、由々しき事態である。
最近、村内のある小学校の「学年別図書館利用状況」「1年間の多読者」「在学6年間の多読者」(平成28年度)などを見る機会があった。
そのうち各学年別の「1年間の多読者」の1位をみると、
1年生が371冊、
2年生331冊、
3年生462冊、
4年生526冊、
5年生338冊、
6年生352冊。
また、「学年別図書館利用状況」の一人当たり平均をみると、
1年生が233冊、
2年生187冊、
3年生163冊、
4年生179冊、
5年生131冊、
6年生144冊。
全校生徒の一人当たり図書館の年間利用冊数は平均168冊。
おおむね2日に1冊の割合で利用していることになる。
また、在学6年間の多読者の1位は1,270冊、2位は1,269冊、3位が1,267冊と続く。
自分自身の小学校時代を振り返ると、学校に図書館はあったはずだが、本を借りたという記憶はほとんどない。
そんな自分の感覚からすれば、最近の子どもたちの図書館や本との関わりはまったく別次元のこと。
ほんとに「活字離れ」しているのかと疑ってしまうほどである。
それにしても、最近の子どもたちはこんなに本に接し、読書量もこれほど多いということを数字で示されるとビックリだし、感心すら覚える。
ブログ文責:館長村吉