中城村護佐丸歴史資料図書館

平成28年5月30日(ごさまるの日)オープン!!
中城村の英雄「護佐丸」や世界遺産・中城城跡をはじめ、琉球史が学べる歴史資料図書館です。本ブログでは、当館の企画展やイベント情報、活動様子などを紹介します。
★休館日:毎週火曜日、毎月第3木曜日、祝日の翌平日(祝日振替休)
★開館時間:平日・祝日10:00~19:00 土・日10:00~17:00

< 2024年05月 >
S M T W T F S
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  
てぃーだイチオシ

館長ブログ「館話本題」

館話本題⁑41 企画展「なつかしき友・先生・学び舎―写真にみる中城の学校のあゆみ―」

館話本題とは・・・護佐丸歴史資料図書館の館長が日々徒然をつぶやくブログコーナーです。図書館での日々、読んだ本、中城村の情報など毎週土曜日語っています。


題 四一 
企画展「なつかしき友・先生・学び舎―写真にみる中城の学校のあゆみ―」


館話本題⁑41 企画展「なつかしき友・先生・学び舎―写真にみる中城の学校のあゆみ―」


中城中学校が今年、創立70周年を迎える。
また、かつて中城城跡内にあった中城小学校が屋宜(現在の中城中学校敷地)に移転してから100年になる。

このような節目にあたり、学校に関する写真展をやったらどうかという声があり、「おもしろいかも…」とすぐ反応したのが当館の学芸員。
昨年10月ごろから周りに声をかけ、学校にも協力を依頼して資料収集に動き出した。

プレ企画展(予告編)として資料展示室にいくつかの写真を紹介したら、いろいろな人から「懐かしい」とか「この方は、○○先生だ!」などと反響が寄せられたほか、「こんな写真もあるけど…」といってわざわざ写真を提供してくださった人もいて、担当者は準備作業に一段と気合が入った。
名護市にある民俗資料博物館にも出向き、貴重な資料も提供していただいた。
 
終戦直後の窓もない粗末な茅葺校舎などの写真を見ていると、このような劣悪な環境下にありながらも、子どもたちの教育のために情熱を尽くした恩師の姿が思い出され、あらためて頭が下がる。

日本復帰後、政府の公立補助制度もあって多くの校舎が次々と取り壊され、新しく建て替えられた。
おそらく半世紀前の学校の校舎はほとんど姿を消したのではないかと思う。
耐久性や耐用年数の関係もあって、やむを得ない側面もあろうが、自分が通っていた当時の学校の面影がすっかりなくなり、写真でしか見ることができないという寂しさを感じる人も多いのではないか。
その点、中城中学校の校庭にあるクワディサーは100年の歴史、思い出を今に伝える貴重な「学校教育遺産・生き証人」といえる。

今回の企画展に関する資料収集の段階で、思いがけない発見があった。
かつて中城中学校(戦前の中城国民学校)の敷地にあった「奉安殿」の写真である。
この「奉安殿」は、戦後もしばらくは残っていたが、1960年代後半頃?に取り壊され、跡形もなくなって、話題だけが残った。
この度、沖縄県公文書館のアーカイブを閲覧していた学芸員のFさんが、たまたま全体の構造が確認できる写真を発見した。
1964年、ときの琉球政府行政主席が中城中学校を視察した際、その一行が撮影したものらしい。
現物の「奉安殿」を見ていた世代にはとっては懐かしい話題の一点ではないかと思う。

中城の学校・教育を写真で振り返るこの企画展は2月1日(木)から3月25日(木)まで、当館3階の企画展示室で開催される。多くの皆さんの来館をお待ちしています。

ブログ文責:村吉館長




同じカテゴリー(館長ブログ「館話本題」)の記事
QRコード
QRCODE
アクセスカウンタ
読者登録
メールアドレスを入力して登録する事で、このブログの新着エントリーをメールでお届けいたします。解除は→こちら
現在の読者数 12人
プロフィール
中城村護佐丸歴史資料図書館
中城村護佐丸歴史資料図書館