中城村護佐丸歴史資料図書館

平成28年5月30日(ごさまるの日)オープン!!
中城村の英雄「護佐丸」や世界遺産・中城城跡をはじめ、琉球史が学べる歴史資料図書館です。本ブログでは、当館の企画展やイベント情報、活動様子などを紹介します。
★休館日:毎週火曜日、毎月第3木曜日、祝日の翌平日(祝日振替休)
★開館時間:平日・祝日10:00~19:00 土・日10:00~17:00

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てぃーだイチオシ

館長ブログ「館話本題」

館話本題⁑37 アキマドゥシもサカイガフーでありますように!

館話本題とは・・・護佐丸歴史資料図書館の館長が日々つれづれを呟くブログコーナーです。図書館での日々、影響を受けた本、意外と知られていない中城村のことを館長の目線で語っています。毎週土曜日更新!

題 三十七
アキマドゥシもサカイガフーでありますように!


今年もいよいよ残すところ一週間余になりました。ほとんどの人が、年の初めにそれぞれ願い事をしたはずだし、それが叶った人、いまだ叶わない人、いろいろです。もし、今年の願いごとが叶ったという人、あるいは十分に叶わないまでも無事に1年を過ごしたという人は、何かに感謝したくなりませんか。また、新たな年を迎えるにあたっては、昨年の願い事をいったんリセットして、新たな気持ちになるのではないかと思う。

沖縄の年中行事の一つに「ウグヮンブトゥチ」というのがある。
漢字では「御願解き」と書く。旧暦の12月24日の行事である。まさに願を解く日である。
本土には「願解き」(がんとき)というのがあって、年の初めなどに神仏に「願掛け」して、願が叶ったことに対してお礼参りをする習わしがあるらしい。

一般に沖縄では、各家々の火の神(竃の神)が天に昇り、天の神(天帝)に、その家の一年中の善かったこと悪かったことを子細に報告する日とされる。
悪いことまで報告されたら困るので、善いことだけを報告してもらうように祈るというのが習わしのようである。
地方によっては「フトゥチウグヮン」(解き御願)というところもある。
年中行事などをまとめた本によると、ウチャナク(餅)やウブク(ご飯)、米などを火の神に供えて祈ると解説している。
実際にどのように祈り唱えるのか、あまり記されていない。

そこで見つけたのが昭和57年に沖縄県農林水産部が発行した『中城村のくらしとことば (農村高齢者生活誌)』というタイトルの冊子。
編集したのは中部農業改良普及所中城支部。それには「ウグヮンブトゥチ」の際の唱えの一例がウチナーグチで収録されている。
その一部を紹介すると以下のような文言である。
興味のある人は、護佐丸歴史資料図書館にその冊子があるので、目を通し、暗唱してみてはいかがでしょうか。

ウミチムンガナシィー チューヤ シワーシヌ 24日ナトーイビーン 
 ウティヌンカイ ウヌブイミセール ヒーナトーヤビーン (中略)
  ウティヌンカイ ウヌブイニ ナミソーチン シジャヌ イイトゥクロー グヒルナイミソーチ 
   トゥシヌユールーネー ヒェービェート ウリティメンソーチ (中略) 
    アキマドゥシン マタ サカイガフー アラシミティ ウタビミソーリ (後略)


当館ご利用のみなさん。この1年ありがとうございました。
アキマドゥシ(明くる年)もサカイガフー(繁栄・繁盛の果報)を願うとともに、倍旧のご利用を期待しています。

ブログ文責:館長村吉


次週の更新は年末年始にあたるため、お休みとさせていただきます。
次回は1月6日(土)です。どうぞよろしくお願いいたします。


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